▼ マレーシア・ペナンのスケートパーク


Googleの航空写真でペナンのあたりを眺めてたらスケートパークが映ってて、どうしても行きたくなって、 そのままYahooの「旅行」をクリックして旅行の衝動買い。急に決めたので一人で行くことになった。何年ぶりだろう海外一人旅。 ペナンはマレーシア第二の都市でありマレーシアを代表するアイランドリゾート。
4月5日にセントレアから出発。「継体天皇の謎」を本屋で購入。セントレアの出発ラッシュは9時から10時。 それらが落ち着いて乗客も少なくなって空港内の午前中の掃除が始まるころに北欧のヘルシンキ行きや、マレーシア航空のKL(クアラ・ルンプール)行きが出発という感じ。



マレーシア航空の席はガラガラ。自分の前に日本人のギャルが二人。 離陸する前なのにリクライニングしてきた&ちょっと煩かったので勝手に彼女たちのはるか後方の席に座った。
離陸後すぐにキャビンアテンダント(以下CA)に早速ドリンクを聞かれる。今日から三泊四日の間日本語を話すことはほとんど無いであろうリアル英語漬けの開始。 一人旅というのはそういうものだ。
今日は木曜日。空の上でタイガービールを一人でヤる。ここまで来れば俺の勝ちだ(意味不明)
乗客が少ないのでCAが暇なのかよく私の横を通る。通るたびにもう一杯どうだ?と言われるのでこちらも負けじと貰う。すっかり飲みすぎてしまった。 DSであそんでいたらCAにいろいろ聞かれた。日本ではいくらするんだ?リンギットだといくらだ? ゲームソフトはいくらだ?ちょっと見せてくれ。あれ?なんだこのソフトは?・・・こ・これは・・・いや・・・その・・・(諸事情により言葉に詰まる) いろいろ話をしてる間にCA3名と私がDS談義。日本で買っても純正の充電器だとマレーシアで使えないよ。電圧が・・・って話しになって240ボルトの話になる。 去年のX−GamesAsiaのときに苦労した話(昨年の日記参照のこと)がここでも繰り広げられた。 6時間のフライトでKLIA(クアラ・ルンプール国際空港)に到着。東京都知事選にも立候補した黒川紀章氏がここの設計をしている。この先は国内線へ乗り換え。 そういえば中部国際空港セントレアよりもここに来た回数のほうが多い。(いままでは出発地が関空とか旧名古屋空港だったのがその理由)
名古屋から来た便自体、客が少なく、乗り換えをする人はさらに少ない。国内線への乗り場にきた時点で日本人は皆無。 寂しいというよりは「俺が求めていたのはこれだ!この孤独感だ!」と実感する。今回はあえて地元のスケーターには連絡をつけずに一人を楽しもうと思っていた。
あぁ、Sukeatsには「近くへ行くよ」とは連絡しておいたが。
  


泊ったホテルはコプトーンオーキッド。決して高級な所では無くパックツアーで一番安い部類に入るホテルだが、 海が近くてプールがあってプールサイドでの食事ができる。リゾートの条件は兼ね備えていることは確認済。 ホテルの前にはコンビニや屋台街があって、夕食はこの屋台街でとることにした。ナシゴレンが100円くらいだった。 そのあとコンビニでいろいろ買ってからホテルに戻り就寝。
朝7時、外はまだ暗い。プールサイドで朝食をとった後、部屋に戻ると陽も高くなってバルコニーから海が見えた。



プールサイドで寝そべって本を読んだりして過ごす。泳いでいたら年輩の方に話しかけられた。日本人かなと思ったら英語がでてきたので、ちょっと面食らう。 楽しくお話をした。今日は無料のオプショナルツアー(市内観光、飲茶の昼食、エビ・カニ食べ放題の夕食付き)を頼んでおいた。 ガイド付でもちろん私一人。ガイドと私と二人きり。この一人という利点をつかい(転んでもタダではおきない)、 わがままを言ってみた。 「午前中で終わってくれ」「ブランド品も化粧品も興味が無いから免税店には連れて行くな」「でもお土産は買いたい」「帰りはホテルじゃなくYouthPark(スケートパークがある公園)で降ろしてくれ」「夜の食事は自分でとるからキャンセルだ!」と、やりたい放題。
朝市の中に日本語があった。どれもコレも安い。ロングステイの日本人が最近増えてる理由がよくわかる。
  


観光は、朝市・インド人街・要塞跡・涅槃寺・ビルマ寺など。昼食は飲茶。一人では絶対に盛り上がらないことは必至。 味はまぁまぁなのだが、そもそも飲茶ってのはみんなでお茶を飲みながら、少しずつ料理が運ばれてきてそれ食べながらお話して、というのが基本じゃないのかい?



一通り観光も終わりスケートパークへ。YouthParkという自然たっぷりの公園。地元では結構有名な公園のようだ。 かなり広くてその敷地の一角にパークがある。
公園の中を散歩気分で適当に歩いてたらすんなり着いた。パークのRは10フィート以外はすべて「急」でありちょっと殺人的でもある。 ご丁寧にどのRにももれなくバーティカルがついている。ファンボックスのRにもバーチ。幅広の低いクォーターにもバーチ。 まぁ慣れればやれるんだろうけど、一人で来て怪我するのもアレなので10フィートのクォーターやハーフパイプ、バンクやカーブボックス、レールで遊んだ。 気温は高いんだけど、風が吹いてて日陰に入ればかなり涼しかった。ギャラリーがいたのでちょっと燃えました。 2時間くらい滑ってタクシーでホテルに戻ろうとするも、街中じゃないのでタクシーがぜんぜん走ってない。 3キロほど海の方向に適当に歩いて捕まえることができて何とかホテルに戻った。



ホテルにスケートの道具を置いて、繁華街のジョージタウンへ。
シンガポールが東南アジアの貿易の拠点になるまではここペナンが中心地だったようで、英国風の建築が多くて良い雰囲気が漂う洒落た街並み。 治安もよくて客引きもほとんど無い。買物したりマッサージへ行ったりした。



気付くと夕方5時くらいになっていた。ちなみに日没は8時くらいなのでまだまだ明るい。 今日の夕飯は屋台街の名所「ガーニードライブ」でと決めていた。そこまでは直線距離で4キロくらい。歩くと1時間だ。タクシーを捜そうとジョージタウンを歩いていたら、トライショー(人力車風自転車)のおじいちゃんが近寄ってきて「ここら辺を観光させてやるから乗らないか」と言われた。 「観光は終わったんだよ。いまからガーニードライブへ行きたいんだ」というと二つ返事でOKがでた。結構遠いから断られると思っていたのに・・・
外国でタクシーに乗る時は事前に値段を聞いておくのが鉄則。タクシーよりも100円ほど高い値段だったがこの変な乗り物に乗りたかったし気持ちよさそうだったのでOKをした。



このトライショーは自転車の前部に客席があり、その後ろに自転車がくっついているというもの。席に座って後ろを振り向かないと自転車を漕ぐおっちゃんは見れない。 すごい渋滞の中、道の真ん中をぐんぐん走っていくトライショー。バスの内輪差にビビリつづ、何キロ走っただろう。
海が見えてきた。屋台街に近づくにつれて歩道の人やホテルの駐車場のガードマンとかが、おっちゃんに向かって「がんばれ!がんばれ!」と言っている。ひょっとして・・・
後ろを振り返るとおっちゃんは汗だく。死にそうな形相になってた。こんなところまで運んでもらってありがとう。 私がお金を払ってる時もおっちゃんはゼェゼェ言ってて、お金を受け取ったら頭をさげてさっさと行っちゃった。 一緒に写真でも取りながらチップをはずもうと思っていたのに約束のお金を払うとすぐに行っちゃうんだから。
ちょっと悪い気がしたけど、おっちゃんの一生懸命働く姿にとても感動しましたよ。なんか大事なことを教えてもらったよ。マレーシアの人はどこかの国と違って「一生懸命働く」という印象があったけど今回それがさらに強くなったよ。



有名な屋台街、ガーニードライブに到着。まずは一周してどんな店があるのかをチェックし、最初はミーゴレンとビールを注文。 ガーニードライブは1つの料理が100円前後で量も少な目。いろいろ試せる。もちろん美味しい。昼の飲茶がそう美味しくないものだと思えてきた。 ちょっと足りなかったのでイスラムのエリアに行ってナシゴレンを注文。イスラムエリアにはアルコールがないので缶ビールを手持ちで移動した。 今、この日記を黄昏時のガーニードライブのテーブルで一人で書いている。いつかは来ようと思っていた場所。日本人にはあまり会わない。今日は金曜日だから、観光客も少ないのか。それとも変なところに行き過ぎか。 隣のテーブルではオッサン連中があつまってミルクティー飲んでる。イスラムの人達だろうね。
東南アジアにきて思うのはスレンダーな若い女性が沢山いて、彼女たちは料理をガンガンに食べていることだ。謎だ。太りにくいのかな。
しかしトライショーのおっちゃんには悪いことした。あれだけ頑張ってもらって600円くらいだった。きっと、おっちゃんには家族がいるのだろう。 「今日はひどい客を乗せちまってよー」とか家族にボヤくのかな。いや誘ってきたのはおっちゃんだし、値段を決めたのもおっちゃんだし、二つ返事でOKをしたのもおっちゃんだ。おっちゃんありがとう。 僕の記憶におっちゃんはあるよ。人の記憶に残ることこそが生きた証だと僕は思っているので忘れないようにこうやって書き残しておくよ。おっちゃんのおかげでペナンもマレーシアももっと好きになったよ。
8時を過ぎて暗くなって〆のラーメンならぬチャイナエリアでホッケンミー(福建麺)を食べてホテルへ戻った。



三日目、朝食後にビーチを散歩。昨日スケート頑張りすぎでちょっと筋肉痛。ジムに通ってたころに「水泳はマッサージ効果がある」ということだったので泳いでほぐしてみた。
お昼にジョージタウンへ出かけてお土産をかったりフードコートでローカルな食事(ぶっかけごはんとチキンライスを迷った)をしてホテルに戻った。
プールサイドで寝そべりながら家族のこと、仕事のこと、これからのこと、いろいろ考えながらボーっとしてた。 この旅行中で撮影したデジカメをチェックしてたら出発前に撮った子供の写真があった。そろそろ子供の顔が見たくなってきた。
夕方チェックアウトし空港へ。ペナンからKLへ。KLIAではいつものバーで夕食。ここへは必ず来たくなる。 思えば2002年に岩田周平とママのミカさんとでこの店に入った。あのときが私自身、初めての海外一人旅だった。 大会で周平と合流して偶然に帰りの飛行機が一緒だった。あの時の記憶を私は忘れられない。とてもよい思い出になっている。 それ以来、私はマレーシアへ来なかった年は無い。
日記を書きながらハンバーガーだけでは物足りずピザも注文した。昼食から10時間がたっているから当然かもしれない。 私自身の旅行のコツは、いかにお腹をすかせられるかがポイントだと思っている。 海外にくるとピザが食べたくなるというのは成田真朗くんの影響。 結局この店で4000円くらいつかった。今回の旅行で使った食費の約80%に相当する額。 私は決してケチケチの旅行をしたつもりはない。結果的にお金があまり必要ではなかっただけである。タクシーも食事もとても安かった。
欲しいものは買い、行きたいところへ行き、やりたいことはやって、食べたいものは食べ、 飲みたいものは飲んだ。治安がいいうえに観光客をボラない。島の人々は親切。日本語はあまり通じないけど、英語がちゃんと通じるし、リゾート気分にも浸れてのんびりできた。 気温は30度を超えてたけど海風がずーっと吹いてて気持ちよかった。



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